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第53号 不動産特定共同事業の匿名組合型商品 / 日銀による日本株の大量保有こそがリスクを高めている

【不動産小口化商品のあれこれ】

前回に引き続き不動産小口化商品の第2回目として不動産特定共同事業(匿名組合型)の商品についてご説明します。

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匿名組合とは

匿名組合とは

匿名組合員の出資は営業者の財産に帰属し、外部に対しては営業者だけが権利義務の主体として現れ、匿名組合員は陰に隠れて利益の配分にあずかるだけです。

匿名組合型事業の仕組

匿名組合型事業の仕組

①事業参加者の出資金で不動産を購入
②購入した不動産は事業者の財産
③不動産運用の賃料を基に利益を分配
④事業終了。不動産を売却・元本償還

匿名組合型商品の特徴

・事業参加者の出資により購入した不動産は事業者の所有物になります。
事業者が破綻した場合、元本の回収は困難になります。

・事業参加者は事業者が行う不動産事業に出資しただけで不動産そのものを購入したのではありません。
現物不動産の購入ではないので、相続財産として資産圧縮効果はありません。相続の節税対策には使えません。

匿名組合型商品に多くみられる商品例

実際の匿名組合型の商品では事業参加者のリスクを減らすための仕組みを備えたものが多く見られます

・優先劣後構造
事業参加者の出資を優先出資、事業者の出資を劣後出資とし、運用期間中の分配金の支払や終了時の元本償還において、優先出資分に優先的に支払われます。

・終了時の償還元本の毀損リスク軽減
元本評価は終了時のスポット的相場や賃貸利益でなく、全事業期間を通じて平均した賃貸利益に基づき、収益還元法で行われるので毀損リスクが軽減されます。

【匿名組合型商品のリスク】

① 事業者の倒産→出資金を失う可能性大
② 賃貸利益の低下→分配金の減少
→償還元本の毀損

【やさしい資産運用のお勉強】

4月17日の日本経済新聞に「日銀、日本株最大株主に」という記事がありました。本通信第51号で、現在、株やETFに投資するのはリスクが高いのではないかと申し上げましたが、これがその理由です。今、世界的に景気は減速しているにもかかわらず、金融緩和による「緩和マネー」で株高です。それに加えて日本の場合は日銀による直接的な株式市場参入で一層の株高がもたらされています。しかし、いずれは来る出口が懸念されます。

日銀が日本株最大の株主に

日本経済新聞によれば、日銀は日本株に投資する上場投資信託(ETF(*))を年間約6兆円購入。この3月末で保有残高は28兆円強。これは、東京証券取引所1部上場株式時価総額の4.7%に当るそうです。このペースで買い続けると来年11月末には40兆円を超え、現在東証1部の最大の株主(現在6%を保有)であるGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)を超えるとのこと。では、このことが何故株式やETF投資のリスクとなるのでしょうか。

(*)ETF(exchange traded fund): 株価指数連動型投資信託受益証券の略語で日経平均、TOPIXなどのインデックス(指数)に連動する上場投資信託です。

日銀の買い支えによる株高の実現

日銀の買い支えによる株高の実現

日経平均株価は、第2次安倍政権発足直前の2012年秋には8,000円台でした。それが、安倍政権発足後上昇し始め2018年9月にはバブル崩壊後の高値である24,000円台をつけました。この間大幅な実態経済(GDP)の伸びがあったわけではありません。この主たる要因は日銀による異次元金融緩和、しかも株式市場への大量資金の直接的投入によるものであることは論を俟たないでしょう。
日銀のこの施策はアベノミクスの3本の矢の一翼を担うもので、純投資目的で行われているものではなく、右図のような狙いからでしょう。

日銀が大株主になることの副作用

日銀が大株主になることの副作用

副作用の大きい中央銀行の株式購入は禁じ手に近く、国債など様々な金融資産を購入してきた米国FRBや欧州中央銀行も避けてきています。
もし株価下落に伴って保有ETFの価値が下がり日銀が債務超過になったら日本の通貨{円}の信認も揺らぎます。また、巨額な公的マネーで市場をゆがませれば、日銀がバブルを引き起こすリスクが膨らみます。現に日銀がETFを通じて業績にかかわらず幅広く株式を買うため、本来なら市場から退場すべき企業が生き残るなど、市場の規律が失われつつあると言われています。

いずれは来る出口で何が起きるか

日銀の大量購入にもかかわらず、2%の物価上昇は実現していません。しかし、いつまでも買い続けることはできないでしょう。逆に残高を減らす必要があります。国債や社債は満期を迎えると償還して残高が減りますが、株式は最終的には市場で売るしか出口はありません。
年間6兆円ペースの購入をストップするだけで、市場にはかなり大きな株安のインパクトを不えるでしょう。まして売却するとなると大変な混乱が予想されます。いま日本の株式市場は爆弾を抱えている状況です。いつどういう形で破裂するかわかりません。
5年先、10年先を見ても安心して投資できる対象ではないでしょう。株式やETF投資のリスクは大変高いと思われます。

【不動産特定共同事業許可番号:
東京都知事第94号】
不動産特定共同事業法とは、不動産特定共同事業の健全な発達と投資家の利益保護を目的とした法律であり、事業を営むには主務大臣(国土交通省)もしくは都道府県知事の許可が必要です。
「一口家主 iAsset」は株式会社クレアスライフが賃借人として、オーナー様と賃貸借契約(不動産特定共同事業法第2条第3項第3号の不動産特定共同事業契約)を締結します。

「一口家主 iAsset」には、物件によって運用期間が6年の商品があります。